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中鎖脂肪酸とダイエットの関係は?おすすめ食品とケトン体ができる仕組みを徹底解説!

公開日: : 最終更新日:2017/12/07 MCTオイル

    

良質なコーヒーに、良質なバターとMCTオイルを加えたものを朝に飲むと痩せる。

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」に書かれた一文はとても話題になりました。本来は生産的な生活を送ることをメインに書かれた本ですが、今ではダイエット本として定着しています。

でも、コーヒーにバターとオイルでどうして痩せるのでしょうか?

この完全無欠コーヒーとも呼ばれるコーヒーには、大さじ1杯ものバターが入っています。ダイエットの定番がブラックコーヒーであることを考えると、とんでもない話ですよね。

この疑問を解く鍵はMCTオイルにあります。中鎖脂肪酸で作られたMCTオイルには、脂肪からケトン体を作り、体脂肪を燃やす効果があるのです。

今回は、この中鎖脂肪酸について解説します。

中鎖脂肪酸は使いやすい脂肪

中鎖脂肪酸ダイエット
(出典:t-h-s)

脂肪酸について

脂肪酸という言葉はあまり聞きなれない言葉だと思います。脂肪酸は脂肪を構成する成分の総称です。
少したとえ話をすると、

森=脂肪
木=脂肪酸

という関係になります。

木がたくさん集まって森ができるように、脂肪酸がたくさん集まって脂肪ができます。
さらに、森を作る木にはスギやヒノキ、ブナなどいろいろな木がありますよね。

脂肪酸にもいろいろな種類があって、大きく長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸にわけられます。
今回キーワードになるのは、真ん中の中鎖脂肪酸です。

長鎖脂肪酸と短鎖脂肪酸

3種類ある脂肪酸のうち、最も一般的なのは長鎖脂肪酸です。

サラダ油やゴマ油、オリーブオイルもこの長鎖脂肪酸ですし、体内にためられている皮下脂肪なども、この長鎖脂肪酸の形になっています。

長鎖脂肪酸の特徴は大きく2つあります。1つめはとても分解しにくいことです。

長鎖脂肪酸はエネルギーを貯めるために作られているので、簡単には分解されてくれません。そのため、体の方も面倒くさがって、極力脂肪は使わないようになっています。

大半の場合、簡単に使える糖分の方がエネルギーとして使われます。

もう1つの特徴は、水に溶けないので、消化に時間がかかるということです。なので、普通の脂肪は食べてもすぐにはエネルギーとして利用できないのです。

ところで、長鎖脂肪酸は水に溶けないと書きましたが、「水と油は混ざらないのが当然では?」と思った方も多いと思います。ですが、水に溶ける油というのも存在します。それが短鎖脂肪酸です。

短鎖脂肪酸の代表は酢酸、つまりお酢です。

お酢が油というと変な感じがするかもしれませんが、科学的にはお酢は脂肪酸の一種で、水か油で分けると油になります。また、短鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸に比べて消化しやすいという特徴も持っています。

まとめると、

分解のしやすさ長鎖脂肪酸<短鎖脂肪酸
消化のしやすさ長鎖脂肪酸<短鎖脂肪酸
となります。

中鎖脂肪酸

中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸と短鎖脂肪酸の中間的な性質を持ちます。つまり、脂肪であるにも関わらず比較的分解しやすく、消化も早いのです。
とても単純ですが、このことが中鎖脂肪酸でダイエットをするうえで、とても大切になります。

中鎖脂肪酸のまとめ

中鎖脂肪酸の特徴は、脂肪なのにエネルギーとして利用しやすいということです。体はあまり脂肪をエネルギーとして利用しないのですが、「中鎖脂肪酸なら、まぁいいか」と思ってくれるわけです。

さらに中鎖脂肪酸が燃え始めると、体は糖ではなく脂肪をエネルギーとして使おうとします。中鎖脂肪酸だけでなく、長鎖脂肪酸である体脂肪まで燃え始めるのです。

このとき、長鎖脂肪酸はケトン体という形でエネルギーとなります。

ケトン体について

中鎖脂肪酸ダイエット1
(出典:ヤセコレ)

ケトン体って?

ケトン体はアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸の総称で、ブドウ糖の代わりに、脳でアセチルCoAの原料になれる物質です。

生化学の教科書では、だいたいこんなことが書かれていますが、聞きなれない言葉が多く難しいと思います。

簡単にすると、ケトン体は糖の代わりに脳のエネルギーになれるということです。人間の脳は基本的に糖以外をエネルギーとして受け付けません。ですが例外的にケトン体だけは栄養として受け入れてくれます。

そして、このケトン体は中鎖脂肪酸や長鎖脂肪酸などの脂肪から作られます。

ケトン体が作られる条件

ケトン体が作られるには、大切な条件があります。「脂肪に比べて糖が少ないと脳が感じる」ことです。

言葉にすると簡単ですが、実は結構大変です。人間の体は無理矢理糖を作り出す仕組みがあるからです。

一番有名なのは筋肉の分解です。絶食ダイエットをしたら筋肉だけが減って、脂肪はぜんぜん減らなかったというのは、体が筋肉を分解して無理矢理糖を作ってしまったからです。

残念ながら普通の食事制限では、なかなかケトン体を作らせることは難しいです。代謝を落としたり、無理矢理糖を作ったりしてどうにかしてしまうからです。

「そんなことしないで、脂肪からケトン体を作ればいいのに!」と思うかもしれませんが、人間の体は非常に面倒くさがりなので、わざわざケトン体を作ろうとはしません。

そこで、ケトン体を作らせるには一工夫必要になります。それが中鎖脂肪酸です。

中鎖脂肪酸は、脳を錯覚させる

体がケトン体を作ろうとしてくれないのは、長鎖脂肪酸を分解するのが面倒くさいからです。

ですが、分解しやすい脂肪である中鎖脂肪酸があれば、簡単にケトン体を作ることができます。

さらに一度ケトン体を作り初めてしまえば、体は筋肉を分解したり、代謝を落としたりするよりも、ケトン体を作り続ける方が楽に感じます。

体脂肪を燃やして、ケトン体を作り始めるのです。

中鎖脂肪酸は、上手く体をだまして、ケトン体を作らせる効果があるのです。

中鎖脂肪酸のダイエット効果とメリット

中鎖脂肪酸ダイエット3
(出典:Oil LIFE)

中鎖脂肪酸が痩せるワケ

中鎖脂肪酸のダイエット効果は、大きく3段階で分けられます。

①体に脂肪を使った方が楽だと勘違いさせる
②中鎖脂肪酸からケトン体を作り始める
③体脂肪からもケトン体を作り始める

体脂肪からケトン体を作り始めればこっちのもので、普通に生活しているだけでダイエットが可能になります。

中鎖脂肪酸でのダイエットは空腹を感じにくい

中鎖脂肪酸のダイエットの特徴はなによりも空腹を感じにくいことです。体に蓄えていた脂肪をエネルギーとして効率よく活用しているので空腹感を感じにくいのです。
それなので、ダイエット中に突然食欲が沸き上がって食べてしまうということもありません。

頭の回転がよくなる

ダイエットとは直接関係ありませんが、頭の回転がよくなります。普段は糖がなくなったら疲れを感じて回転が悪くなりますが、ケトン体は脂肪がある限り作り出すことができるので、頭の回転がいつもよりもよくなります。

中鎖脂肪酸の摂り方

ココナッツオイル

中鎖脂肪酸を摂る方法として一番よく知られているのがココナッツオイルです。普通のオイルと違い、ココナッツオイルは60%ほどが中鎖脂肪酸でできています。

同じ果実から採れる中鎖脂肪酸としてパームフルーツオイルもありますが、こちらは10%程度。
ココナッツオイルが天然では一番効率よく中鎖脂肪酸を摂ることができると言えるでしょう。

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MCTオイル

こちらはパームフルーツオイルなどから中鎖脂肪酸だけを精製して、中鎖脂肪酸100%にしたものです。

液体の油だけでなく、パウダーにしたものもあるので、日常的に利用するのであればMCTオイルの方が使いやすいかもしれません。

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ココナッツオイルとMCTオイルはどちらがいいの?

中鎖脂肪酸を摂る方法はココナッツオイルかMCTオイルのほぼ2択です。ほかの方法もなくはないですが、中鎖脂肪酸の割合が低くオススメできません。

ココナッツオイルとMCTオイルは好みでどちらを選んでも問題ありません。どちらか一方ではなく、両方を利用していくという方法もアリです。

簡単に特徴を説明すると、ココナッツオイルはどうしてもココナッツの風味が残っています。それなのでココナッツが苦手という方にはあわないかもしれません。

ですが、天然由来でほとんど精製も行っていないため、普段からオーガニック食品などを選んでいるという方にはこちらがオススメです。

一方MCTオイルは無味無臭ですそれなので、何に入れても問題ないというのが一番のメリットです。オイル、パウダーなどいろいろな形があるので、ただ中鎖脂肪酸を摂りたいというだけなら、MCTオイルが使いやすいと思います。

中鎖脂肪酸の注意点

まず、MCTオイルの方に限ったことですが、炒め物や揚げ油には使えません。仕上げにさっと和えるように使いましょう。

もう一つは、最初は摂りすぎに注意することです。油を摂ると胃もたれをする場合がありますが、中鎖脂肪酸でも胃がもたれたり、下痢気味になったりする場合があります。最初は少な目からはじめ、徐々に量を増やしていきましょう。

中鎖脂肪酸ダイエットのコツ

糖分と同時には摂らない

一番のコツは糖分と一緒には中鎖脂肪酸を摂らないことです。
糖分と同時に摂ってしまうと、ケトン体を作るよりも糖分を利用する方を優先させてしまうので、上手く脂肪を燃焼できません。

糖質制限のように完全に糖質を抑える必要はありませんが、手早くダイエットを行いたいのであれば、ある程度糖質は抑えた方が良いと言えるでしょう。

シリコンバレー式では?

朝バターコーヒー
昼タンパク質、脂質しっかり。野菜もたっぷり
夜タンパク質、脂質しっかり。野菜たっぷり、糖質少々

お腹がすいたらバターコーヒー

※バターコーヒー
上質なコーヒーに、MCTオイルと無塩バターを大さじ1ずつ混ぜたもの

こうやってみると、かなり糖質を絞っていますね。ただ、摂取カロリーはそれなりにあり、バターコーヒーでかなり誤魔化しも効くので、空腹に耐える感じではないそうです。
夜に糖質を摂るのは、睡眠の質をあげるためだそうで、このあたりにもダイエットよりも生活の質をあげることに重みを置いた食生活であることがうかがえます。

中鎖脂肪酸と糖質のタイミングがズレていればいいだけなので、食事の自由度はかなり高い方だと思います。これを食べてはいけない!というものもないので、自分に合わせた食生活を探していきましょう。

ちなみに、この食生活をそのまま真似するのはあまりオススメできません。本の著者がアメリカの男性の方なので、日本人よりもはるかに脂質に強いからです。真似をするにしても、バターコーヒーのバターは少な目にするようにしましょう。

頭を使う

中鎖脂肪酸を使うダイエットでオススメしたいのが、頭を使うことです。普段の仕事や勉強はもちろんですが、数独などのパズルもオススメです。

脳を使うと、恐ろしいほどのカロリーを消費します。
たとえば将棋のプロの方。対局がある日、朝昼夕としっかり食べ、午前と午後のおやつにはケーキを食べても2キロ以上痩せてしまうそうです。

ぜひ、脳をフル回転させて、カロリーを消費させましょう。

まとめ

ここまで中鎖脂肪酸を利用したダイエットについて解説してきました。
中鎖脂肪酸のダイエット効果は

①体に脂肪を使った方が楽だと勘違いさせる
②中鎖脂肪酸からケトン体を作り始める
③体脂肪からもケトン体を作り始める
④体脂肪が減って痩せる

となります。
うまく摂るタイミングを糖質とズラしてダイエットに活用してください。

また、このダイエット方法は「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」にもある通り、自身のパフォーマンスを最大限に発揮するところから生まれたものです。
ダイエットをするだけでなく、最大限に自分の能力を発揮して、楽しい毎日を送っていきましょう。

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